パーソナルカラー診断で、変わらなかったケース①【服装心理診断】
2か月ほど前、長年お世話になっている美容師のSさんに、パーソナルカラー診断を受けていただきました。
結果はビビッドで明るい色が似合うスプリング。普段はモノトーン、カーキ、ネイビーなどベーシックカラーのお洋服ばかりですが、特に鮮やかなイエローがとてもお似合いでした。
Sさんは診断の結果になぜか大爆笑していました。ベーシックカラー大好きなのに、まさか黒やネイビーなどの暗い色が似合いづらいとは…!と。わたしこの事を全部のお客さんに言いふらすわ!今度会うときはめっちゃ明るい色の服着てるかも!りえちゃんありがとう!と、最後まで爆笑のまま見送られました。
そしてつい先日。また美容室へカットにうかがったのですが、
Sさんは、黒いパーカー、白いカットソー、グレーのスカートにレギンスという、いつものモノトーンコーデでした。
でも、これはなんとなく想定内でした。
Sさんとわたしは、洋服についてヘンなところで気が合います。ボーダーは最強だとか、ノームコアファッション全盛の頃はお互いタンスを開けたらグレーとネイビーばかりだとか、二人のあいだでしか通用しないような話で毎回盛り上がっていました。
もしかしたら洋服へのこだわりは私より強いのでは?と思ったのは、わたしがパーソナルスタイリストの仕事を始めたことを話したとき。Sさんはふと、「でもねー…ちょっと年配の人とかは、なかなかそう簡単には変わらないかもね…」ともらしたのです。
さらに洋服の話を続けていると、こうも言いました。「変えてみていいとは思うんだけどねー。何か、自分の中で決まっちゃってるんだよなー。」と。
私はこのとき、ぜひSさんに服装心理診断を受けてもらおうと思いました。
そして相も変わらずモノトーンコーデだったその日。診断は受けてもらったのですが、Sさんもお忙しくゆっくり話せなかったので、持ち帰って後で採点することに。
帰り際、「今、ファッションで一番悩んでいることはなんですか?」と聞くと、「パーソナルカラー診断を受けたけど、何を買ったらいいか迷子になってしまっている」との事でした。
帰宅してからテストの結果を確認すると、
1位…合理性・独創性(同点)
3位 愛着性
4位 規律性
でした。
前ブログの記事で、各性質についてカンタンに解説しています↓
服装心理診断は、テストの結果をレーダーグラフにし、その図形が大きいほど、洋服に対するこだわりが強いと言えます。
各項目は20点満点ですが、ここに挙げた項目の点数の全てが10点超えのSさん、やはりテストにはそれが表れています。
しかも合理性・独創性という相反する性質が同率一位。
コスパや機能性のいい洋服も、個性的な洋服もどちらも選びたいわけですから、こだわりが強くなるのも当然です。規律性もそこそこ高いので、これまで色んな洋服を買ってきた経験によって、洋服選びにおけるマイルールもご本人の中で確立されているのでしょう。
しかし、カラー診断を受けても、素直に似合う色を選んでいないそのワケは?
それは、2位である愛着性の高さによるものと考察しました。
Sさんはとても明るくサバサバとしていて、いつもご自分の失敗談や自虐ネタなどで笑わせてくれるようなタイプの方です。後輩のアシスタントさんからも、よくそんなにお客様と一日中色んな話題で盛り上がれますね…と言われたこともあるそう。飾らない性格のSさんが私も大好きです。
愛着性の高い人は、他人を喜ばせることに喜びを感じる一面があり、サービス精神が旺盛です。これを着て行ったらあの人が喜ぶだろうな、この格好なら相手も安心だろうな、と考えて着る服を決めたりします。
ご自分の性格を表すかのように、シンプルで飾り気のない洋服を着ているSさん。自分のことをネタにしてでも、お客様に会話を楽しんでもらいたいSさん。きっとSさんは、スプリングらしい色を着ることで、そのキャラを崩したくないのです。いつものままの自分で、お客様を安心させたいのでしょう。
診断の結果とその考察、そして「わかりやすく色でオシャレするより、素材やデザインがひとクセあるようなものを選んだ方が玄人感が出て満足するのではないか」とお伝えしたところ、
「まさしく、そんな感じです!!!ありがとう、本当に今後の参考にさせていただきますよ!!!どうしても、明るい色が難しくて…。」(原文ママ)
と言う返信が来てホッとしました。笑
これはスクールの先生をはじめ、色んな人が言っていることではありますが、診断を受けたからと言って、ありたい自分を置いてけぼりにしてまで、似合う物を選ぶ必要は全くないのだな、と今回のことで再確認しました。ですが似合う質感や色遣いもアドバイスできるので、診断そのものが全くムダだったわけでもないと思います。実際アクセサリーを選びぶのに、とてもお役立ていただけたようでした。
実は私の身近な人でもう一人、診断を受けても洋服が変わらなかった人がいるのですが、また別の記事で書かせていただこうと思います。
今回はここまで!読んで下さりありがとうございました。
※服装心理診断は、㈳日本服装心理学協会の著作物です。