ファッションと、幸せな毎日~パーソナルスタイリストの日記~

ファッションは悩ましくて、楽しくて、楽しい。

パーソナルカラー診断で、変わらなかったケース②【服装心理診断】

 

 

 

 

 

わたしの大切な親友、Tさんの話をします。

 

 

 

 

 

 

ケース①はコチラ↓ 

riekawasakips.hatenablog.com

 

服装心理診断についての前ブログの記事です↓

rie156156.hatenablog.com

rie156156.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

Tさんとは、もとは同じ会社で働いていました。年はTさんが2つ上、2か月違いで中途入社したのをきっかけに出会い、すぐに仲良くなりました。

 

 

 

 

 

 

同じ店舗で働いたことはなかったものの、仕事のつらさを分かち合ったり、二人で毎年のように旅行したり…お互い会社を辞めた今も、何でも話せる間柄です。

 

 

 

 

 

 

話は昨年の夏に遡ります。

8月にスタイリストスクールの発表会があり、生身のモデルさんをコーディネートしなくてはなりませんでした。信頼している彼女にお願いしたところ、「私なんかでいいの?他にいい人がいたらいつでも言ってね!」と謙遜されながらも引き受けてもらえました。

 

 

 

 

 

Tさんの普段のコーデはかなりシンプルでカジュアル。アースカラーやモノトーン、特に黒が多いです(でもオシャレじゃないわけじゃなく、今どきのオシャレなブランドで洋服を買っています)。

 

 

 

 

 

 

ある日お宅にお邪魔し、発表会で使えるものはないかとクローゼットを見せてもらったのですが、意外と色んな色やデザインの洋服をあれこれと持っていました。 

しかし、着ているのはいつも同じ服ばかりとのこと。試しに買ってみたものの、着ていない服がコレとコレと…とたくさんあるようでした。

 

 

 

 

 

 

パーソナルカラー診断の結果はサマー(体型と顔パーツの診断はすでに済ませていました)。後日二人で買い物に行き、淡いグレージュのブラウス、その下に同じトーンのピンクパープルのキャミソールを重ね、ボトムはラベンダー色のロングスカートを選びました。入賞はできませんでしたが、とても似合っていましたし、何よりTさんが協力的だったおかげで、発表会は無事終わりました。

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 

発表会の一か月ほど後のこと。久しぶりに会いたいねと二人で遊んだのですが、Tさんはサマーらしい色の服を着ているでもなく、いつものモノトーンコーデでした。

 

 

 

 

 

 

私は聞いてみました。

「発表会の時のスカート、あれからも着ましたか?」と。

答えはノーでした。

 

 

 

 

 

そのあとも2回ほど会いましたが、着ている色は、やっぱりモノトーンかアースカラー

これは…と思い、スクールで習ったばかりの「服装心理診断」を受けてもらったところ、「一般性」の点数が最も高かったのでした。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 

「一般性」が高い人は、自分に自信を持てない方が多く、服選びも人の目を気にしてしまいます。

これを着て目立ち過ぎたり、浮いたりしないか。張り切っちゃって…と嘲笑されてしまわないか…

 

 

 

 

 

そのため、目立たない地味な色の洋服を選ぶ方が、とても多いそう。

 

 

 

 

 

 

さらに親友による私調べだと、Tさんの口癖ナンバーワンは「私なんか」。「どうせ」。プライベートのことでも仕事のことでも、この枕詞がよくつきます。

 

 

 

 

 

 

自信がないのは前から感じていたし、診断の結果もその通りだったけど、どうしてその思考になってしまうのか?

地味な色から離れようとしても離れられないのは、なぜなのか?

私はどうしても気になり、先日Tさんと食事に行った際、決して責めているわけではないし、ブログのネタにしたいだけだから(オイ)と、前置きして聞いてみました。

 

 

 

 

 

●色んな服を買ってみたりしているし、パーソナルカラーもわかったのに、なぜ着る色がずっと変わらないのか。目が大きくて笑顔もかわいいし、友達多いしモテるし、選ぶ洋服もセンスいいと思っていると、ことあるごとに伝えてきたのに、どうしてそんなに自信が持てないのか?

 

 

 

 

 

●旅行へ行ったとき、街の食堂で名物を食べようとしたところ、どのメニューもその地域を代表するものだったのに、「オススメは何ですか?」と店の人に聞いていたので、もしかして自分で決定することが苦手なのではないか?

 

 

 

 

 

すると、

「似合う色・しっくりくる色を見つけようと挑戦はしてみるが、やはりしっくりこないし落ち着かなくて不安になり、結局否定的になってしまって着なくなってしまうので、自分の主観でそれを見つけられていない」

とのこと。 

 

 

 

 

 

 

さらにしつこく質問を重ねると、

『母は、私が何か新しい事をしようとすると、「うまく行かないんじゃ」「やめた方がいいんじゃないの」と何でも否定から入ることばかりだった』

「小学生の頃は、洋服は全て母が買ってきて、自分で着たいものを選んだことがなかった。いつも気に入らない服ばかりで、実は学校に行くのがとてもイヤだった」

「母とは、娘としてかわいがられるというより、友達ではないけど、一人の人間と人間のような関係だった気がする」

 

 

 

 

 

 

と話してくれました。

 

 

 

 

 

 

なるほど…私はTさんのお母様のお話もよく聞くし、実際お会いしたこともあるのですが、フルタイムで働きつつジムに通ったり、サバサバして明るい方のようでした。親子関係が特に悪いようにも見えません。

 

 

 

 

 

 

しかし、子供の頃に

・自分の好きな物を自分で選ぶ

・それを親に認めてもらえる

 

 

 

 

 

こういった経験が少ないと、自分自身や、自分の選択にOKを出す、ということができづらくなるのかな…と思いました。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

Tさんのような方って、意外と多いのではないかと思います。

いつも同じ服ばかりになってしまって、変わった方がいいと思うけれど、なかなか変われない。

 

 

 

 

 

こんな方には、ムリヤリ心の扉をこじ開けて、「過去の自分と向き合って、自己肯定感を上げて、明るい色にチャレンジしましょう!」ではなく、

 

 

 

 

 

「少しでも変わりたいと思うのなら、パーソナルカラーの中でも印象が控えめな色や、色はモノトーンでも、デザインや素材が似合うもの・こだわっているものから始めてみませんか」

 

 

 

 

 

とアドバイスするのがいいのかなと思います。

実際Tさんも、 洋服の画像を見せ、くすみの強いダスティピンクとベージュの組み合わせのコーデはどうかと聞いたところ、これなら着られそう、と言っていました。

 

 

 

 

 

 

さらに、自分以外のプロや信頼している人が似合いますよ、と太鼓判を押したものなら、着てみようかと思うかも、とも。Tさんは愛着性も高かったので、それも納得です。雑誌やSNSで情報を得るより、信頼できるパーソナルスタイリストを見つけ、思い切って任せるのもいいのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

私はいつでも相談ウェルカムなんですが、これまた一般性と愛着性の高さによって、「忙しそうだし、私のために時間を割いてもらうのも悪いな…」と思っているのかもしれません。どちらも、良くも悪くも他人のことをまず考える性質だからですね。Tさん読んでますか?ぜんぜん責めてませんし、いつでも相談に乗りますからねーー!!笑

 

 

 

 

 

 

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服装心理診断は、性格を直して似合うファッションをしよう、ではなく、【自分の性質を知って、心から納得できるファッションを選べるようになる】ためのもの、と思います。

 

 

 

 

 

これを受けてもらうことで、ファッションのお悩みをこじらせてしまっている方が、自分自身を否定することなく、スッキリ楽しく洋服を選ぶことができたらいいな、と改めて思うのでした。

 

 

 

 

 

 

今回はここまで!読んで下さりありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

※「服装心理診断」は、㈳日本服装心理学協会の著作物です。